壷井が過去に使っていたエフェクタをご紹介する企画、第11回です。前回紹介したメキシコから3か月後です。
ここに来て壷井青年は気づいてしまったのです。どんなに色々なエフェクタを使っても、現場で実践的な音色は限られていることに。過剰にエフェクトされた音は抜け感が悪くなるし、「ほーら、ヴァイオリンなのに、こんなに歪ませちゃうよ~」みたいな音色は好きじゃないし、他人がやってるのを見ても、なんだか醒めてしまう。
使う音色がほぼほぼ決まっているなら、マルチエフェクタじゃなくて、気に入ったコンパクトエフェクタを並べれば良いのではないか?
それで出来たのがこのボードというわけ。
右上のSANS AMPはプリアンプで、ここでベーシックな音作り。その後 A-B スイッチ(Providenceの銀色のやつ)を経由して、A側はオーバードライブ→ピッチシフター→フェイザー→リバーブ→ディレイとコンパクトエフェクタを数珠繋ぎに。A側が実践的な音色ラインというわけ。
B側はLINE6のDL4(ディレイ祭り&ルーパー)→YAMAHA MagicStomp、という所謂「飛び道具」ライン。
YAMAHA MagicStompは、今回が初登場と思いますが、コンパクトなマルチエフェクタ。YAMAHAがギタリスト向けにリリースしたものだけど、PCが無いと細かい音作りが出来なかったのと、プログラムチェンジの音切れが大きくて、ギタリストにはあまり人気が出なかった製品。しかし、音は良かったし、変な音も作れたので、こういう風にサブのラインで使うには何の問題も無し。謎の故障が発生しがち、という弱点があり、壷井は結局3台くらい持っていた。(ACアダプタが専用でデカイのも弱点)
このエフェクトボードはリバーブが1種類しか使えない、という大きな問題があり短命におわりました(笑) 以降、これをベースにした試行錯誤が続きます。