今、来月末発売のCD2枚のミックス作業を進めています。それぞれ12曲入りなので、全24曲のミックスをしないといけません。まぁ、それは良いのですが、トラックダウンの作業がダルいのです。
トラックダウンとはなんぞや?
レコーディングは各楽器ごとにマイクが立っており、それぞれの楽器の音が個別のオーディオファイルに入っています。そいつらに色々と処理して(これが大変)、同時に再生してステレオのオーディオファイルにまとめてあげないと、CDとか音源になりません。この作業を一般的にはミックスとかミックスダウンとかトラックダウンとか呼びます。
この記事では、処理が終わったトラックを最後にステレオファイルにまとめる作業をトラックダウン(以下TD)と呼ぶことにします。
なぜこのTDがダルいのか? TDはこんなことします。
(1)その曲のプロジェクトファイルを読み込む。
(2)書き出す範囲を選択する。
(3)書き出すファイル名やフォーマットを指定する。
(4)書き出しボタンを押す。
(5)書き出し処理が終わるのを待つ。(1曲あたり90秒~120秒)
(6)24曲分繰り返す
おわかりだろうか。。。この作業にインテリジェンスは無いのでございます。ただの機械的作業。その割に時間を食うし、手間がかかります。TDが1回だけなら良いのですが、出来上がった成果物が一発でOKになることはありません。自分で改めて聞いてボツにしたり、共演者からリクエストが来たりと、トライ&エラーなのです。そのたびにミックスを修正し、上記のTD作業をするのです。
そうだ、機械的作業は機械にやらせよう!ってことで(なんちゃって)自動化しました。まずはTDの時に自分が操作するマウスとキーボードの動きを、自動化ソフトに記憶させます。これを自動化ソフトで再生すると、ちゃんと動きません(笑) 自動化ソフトが完璧ではなくて、色々と取りこぼしがあるのでございます。
自動化ソフトはマウスとキーボードの動作をスクリプトファイルとして吐き出してくれるので、これを手作業で修正します。ポイントとしては(5)の待ち時間です。単純に90秒のwaitとかにしてしまうと、処理のタイミングによってはうまく動きません。なので、「TD中に表示されるウィンドウが消えるまで待つ」という処理をスクリプトに加えてやると、うまく動作するようになりました。
修正したスクリプトを自動化ソフトに読み込ませて再生ボタンを押すと、マウスが勝手にヌルヌル動き、勝手にファイル名が指定され、次々と曲が自動で書き出されていきます。気持ちいい~♪
お疲れ山脈! おしまい。